文化理解の方法論研究会(MC研)

第37回研究会のお知らせ


【日時】3月20日(日)14:00〜18:00  

【会場】 zoom

【参加費用】無料

【参加方法】出席を希望される際には、事前にこちらからお申し込みください。

【発表と議論】

発表
タイトル)
zoomシンポ
   「想起とは何か:森直久『想起:過去に接近する方法』を論じ合う」

発表者:森直久(札幌学院大学:認知心理学、社会心理学、生態心理学)
   「生きている想起」を説明可能な新たな生態学的想起論の構想について
論点提起:
   1) 高木光太郎 (青山学院大学:状況的認知論)
  2) 山本敦 (早稲田大学:認知科学、相互行為論)
  3) 石塚章夫 (元判事・埼玉弁護士会:事実認定論)

内容)

 記憶は「頭の中」に固定的に存在しているものではなく,身体を持つ人が環境と人とのやりとりの中にその都度「想起」として生み出していくダイナミックな現象です。そのようにこの世界の中で「生きている想起」としての記憶現象を私たちはどのようにとらえられるのでしょうか。
 森直久さんは有名な冤罪「足利事件」の冤罪被害者供述を,共同研究者と共に分析し,その「自白」供述が実際の体験を語る場合とは語り口が明らかに違うことを見出し,早くから冤罪の危険性を指摘してこられた方でもあります。もし裁判所がその鑑定をまじめに受け止めていたら,冤罪被害者は長年にわたって無実の罪で収監され続ける悲劇も起こらなかったわけですし,さらには真犯人も捕まっていた可能性があります。
 犯罪は一回性の出来事で,同じものが再現されることはありません。「事実」によって直接確認されることが不可能な供述という語りから,その供述が体験に基づく,あるいは基づかないということをどうやって確認することができるでしょうか。
 今回はシリーズ「知の生態学の冒険 J.J.ギブソンの継承」の一冊として東大出版会から出された森さんの「想起:過去に接近する方法」をテキストとし、実験室の固定された刺激への反応として生み出される「記憶」ではなく、ひとが生きているその現場にダイナミックにかつ社会的に生成する「想起」を明らかにしようとする森さんの議論を受けて、さらに実際の裁判において社会的な想起として行われる「供述」の分析評価にもかかわる三人の研究者と共に、「他者の想起」を共有することについて考えてみたいと思います。




■次々回のMC研

      
【日時】月 日(土)14:00〜18:00

【会場】 zoom

【参加費用】無料

【参加方法】出席を希望される際には、事前にこちらからお申し込みください。

【発表と議論】14:00〜

タイトル) 

発表者:


内容) 


■研究者に限らず、どなたでも参加できます。